宗教をやって得たものありますか?の質問に答えてみる

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物心ついたときから30数年間、組織宗教にいた者としてお答えします。

プロフィール

この質問は、宗教現役のころのほうがよく聞かれました。勧誘先の家の方から時々こんな質問が飛ぶことがありました。

*リアリティを出すために、ぼくの地元の言葉で。

「あんた宗教ばしてなんかよかことのあるとね(あなた、宗教をして何かいいことあるの?)」

組織宗教にいて何を得たかなと振り返ってみました。

得たもの

特異なコミュニティの経験、内面の向上、人前で話すスキル、

所属する組織や当人のバックグラウンドによって違いがあると思います。あくまでも私自身の場合です。

得たもの

特異なコミュニティの経験

宗教をしている人の年齢層を考えたことありますか?ぼくが在籍していた組織は赤ちゃんから高齢者まで、実にいろんな年齢層の人がいました。

一般的に何かのコミュニティというと、対象がはっきりと決められているので、集まる年齢層も大体決まってきます。

グラウンドゴルフだと年配者、少年サッカー教室だと少年。

その点宗教のコミュニティは幅広い年齢層が集まります。しかも毎週定期的に。そうなると必然的に子供や年配者と会話をする機会がふえるんです。

子供をあやしたり高齢者の話を聞いてあげたり、ときには高校生の進路を一緒に考えたなぁ。

これはコミュニティとしては稀だと思うんですね。普段生活していると、なかなか味わえない経験です。すべての年齢層が定期的に集まるコミュニティって聞いたことないです。

この経験を通して、どんな年齢層の人とでもそれなりにコミュニケーションができるようになりました。

この「幅広い年齢層コミュニティ」の経験を、今後生かしたいなと思っています。

内面の向上

・平和がないところに平和をつくる

ぼくが所属していた組織には、基本的に好戦的な人はいませんでした(基本的にって、宗教やってて攻撃的になるのか??)

平和がないところに平和をつくるようにという教えがあります。

壮大なことのように聞こえますが簡単なことで、

挨拶されるのを待つのではなく自分から挨拶する。人間関係でトラブルが起こったら、理由はどうあれ解決のために自分のほうから動く。

つまり自分から率先していい雰囲気づくりをすることです。これは脱組織をしても役に立っています。

我が家は子供がいませんので妻と二人。仲介者がいませんから、お互いが率先してユーモアを言ってその場を和ませたり、ロボットダンスで雰囲気を明るくして平和つくってます(古い方法やね)

人前で話すスキル

宗教の集まりが週2回ありまして、月に2回、人手がいないときは毎週演壇に立ち、宗教の話をしていました。規模は50~100名。

特に身についたことは3つ。

①筋書きで話ができるようになった。話し手として経験があさいころは、全文原稿を準備していました。これには正確に伝えることができるメリットがあります。

しかしデメリットも。全文原稿なので、「話し」ではなく「朗読」になってしまい生気に欠けるんですね。どうしても書き言葉で話してしまう。筋書きだと、伝えるべき考えを話し言葉でいきいきと話すことができます。

筋書きで話す場数を踏むと余裕がでてくるので、②聴衆の様子を見ながら話せるようになりました。これは全くの技術的なことですが、デール・カーネギ著「話し方入門」にもあるように、の字を描くように聴衆を見ていくといいなと気づきました。

自分から一番離れた聴衆を起点として、を描くように少しずつ前席のほうへ視線を移動させていく。さっとSを描くのでなく、ゆっくり一人一人に話しかけるように視線を移動します。こうすることで聴衆と目による接触を図ることになり、聴衆は「自分に語られている」という印象を持ちます。

聴衆を見ながら筋書きで話しても、聞く人の興味を持続させるのは難しいです。ぼくが所属していたところには子供から90歳までいろんな年齢層がいました。宗教の話ですから子供・若者にとっては難しい。どうやって聞いてもらうか・・・。

③例え話を盛り込むようにしました。例え話は薬味のようなものです。目立たないけど料理を引き立たせる。例えは話をより具体的でわかりやすいものにします。聴衆が簡単にイメージできる身近なものを題材にした例えにするとより効果大です。

以上の3つのスキルを身につける経験ができよかったです。今後このスキルを生かせる場がくるのでしょうか?今のところそれはなさそうですが、せっかくのスキルがさびつかないように話すイメージを持ち続けたいと思います。

今日のStyle

脱組織宗教をして改めて振り返ると、得たものは意外にたくさんあるなと気づきました。

いろいろ得ているのに何で辞めたんだという声もしますが、そこは会社ではなく宗教ですから。会社を辞めるとき以上の、「あっ、これもう無理だわ」と思わざるを得ない局面があるのです。

過去を変えることはできません。ポジティブに、経験したことで今後生かせるものはないかと探していきたいと思います。まだまだ発掘できそうな気がしています。

次回は「宗教で失ったもの」を書きます。