ものの言い方次第で伝えるメッセージが変わると思った出来事です
近所でこんな紙を貼られた車を見ました。
「とめないでください。迷惑です。撤去します。」
どうやらマンションのお客様専用駐車場に、常習的に止めている車のようです。管理主が書いたのかなぁ。
はり紙を見たぼくの印象は、もっと別の言い方ないんかいなぁです。
これだと管理主の一方的な意見で、車の主の視点に立ててない。ただ苦情を言っているだけと伝わるんですが・・・
文字の形からしてメラメラとした怒りがこもっているように見えました。勝手ながら、年齢層高めの人が書いたのかと。怒りをぶつけたい衝動を抑えきれなかったのでしょうか。
日本語は語彙が豊富なんだからさぁ、もっと相手の心に響く言葉と言い方があるでしょう。
丸みをおびた言い方を意識しよう
こんなのはどうでしょうか?
「こちらは急な来客用のスペースです。連日駐車される場合は声をかけていただければ嬉しいです。必要でしたら、ほかに駐車場所がないかこちらで手配いたします。駐車の場所から移動していただければ助かります。どうぞよろしくお願いいたします。」
これが最高にいいなどとは思わないけど、「迷惑 撤去」よりは丸くなりました。
言葉と言い方次第で相手の心は柔らかくもなれば固くもなりますよね。
「迷惑 撤去」は言葉が強く感じます。何が迷惑かわかりませんし、そんな急に撤去といわれてもびっくりです。
ズバッと言うことも必要ですが、遠回りと思えても、相手の心をやわらかくする言葉と言い方のほうがいいと思います。
書いた人とそれを受け取る人の心情を勝手に推察してみます
管理側と車の主の心情を勝手に推測
管理者⇒「あっ!また例の車や。こんの野郎・・・。この間も言ったのにまたとめやがって。今日はなんと言われても、ぜってぇ許さねぇ。紙に書いてガムテープではってやる!」
「止めないで下さい。迷惑です。撤去します。」
それから1時間後・・・
車の主
「なんかはってあるぜ。あぁうぜぇぇ、なんだよ迷惑って。何が迷惑になってんだ。ちゃんと通れるように端に止めてんだろうが。撤去だと?やれるもんならやってみろ!」
となるか
「あぁ、やっべぇ。ここ止めちゃだめなのかよ。撤去されたくないから別の場所に止めるか」
勝手に考えましたがこんな感じでしょうか?
- 怒りのぶつかり合いになる
- どちらもそんなにスッキリした気持ちにならない
伝える目的 相手に与える印象
書いた人は自分の言葉が相手に与える印象を考えなかったのでしょうか?書いた後に見直せば、「こりゃいかん。こんなんじゃ逆切れされるだけだ」と思えたかもしれませんね。
この紙をみて心から喜んで移動する人は少ないでしょう~。
そもそも怒りを伝えるのが目的じゃなくて移動してもらうことのはず
こっちは迷惑しとんじゃ!を伝えるのがメインではなくて、いかにして移動してもらうか?が目的のはずです。
なので、どうしたらどいてもらえるか?どうしたら相手の心を動かせるか?を考えて、その上で言葉と言い方を選べば気持ちいいやり取りができますよね。
さいごに
何をどう言うか?難しいですよね。言葉の選びはよくても言い方次第では、こちらが意図しない伝わり方になります。逆に言い方はよくても言葉の選択がまずいと、それはそれで不快感を与えます。
「あなたの駐車は迷惑でございますから、即刻撤去させていただきとう存じます」と言われても、全然心が動きませんもんね。
言葉と言い方次第で相手に与える印象がかわることを覚えておきます。
実生活に限らず、ネット社会でも十分に気をつけたいと思います。
あれから例の車がどうなったのか気になるー。丸くおさまってますように。
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