こんにちは!
朝の読書タイムはだれにも邪魔されたくないのでスマホの電源をオフにする嶋田コータローです。
今月は4冊しか読みませんでした。いずれも食の本。
ビジネス書とくらべて食べ物の本を読むときはいつもゆっくりペースになるので、これぐらいでいいのですが。ま、読んだ本の数自体はどうだっていいことですよね。
つい「年間○○冊!」なんて数の目標を立ててしまうと、その数を達成するために読んでしまうので、数はどうでもいいです。
食べ物の本を読んでいると、なんか平和な気分になっていいですよ。食べることは人間に欠かせないことですから、どうせならそれを楽しんだほうがいいとわたしは思っています。
今月読んだ本はどれも、美味しい気分にさせてくれるものばかりでした。鴨川食堂は食の小説なので架空の話なんですが、リアルさがあり大変おもしろい本です。
今月読んだ本4冊
- コーヒーゼリーの時間(木村衣有子)
- あんこの本(姜尚美)
- 鴨川食堂いつもの(柏井壽)
- 鴨川食堂おまかせ(柏井壽)
「コーヒーゼリーの時間」では著者選出による、20店のコーヒーゼリーが紹介されています。
コーヒーゼリーの時間を読んで、始めてコーヒーゼリーが季節限定のデザートだと知りました。主に夏の時期のようです。年間を通してお店にあるわけじゃないんだぁ。
てっきり、いつ喫茶店へ行っても食べられるものだとばかり思っていました。
当たり前といえば当たり前ですが、コーヒーゼリーにもいろいろな思いが込められているのですね。本を読んでコーヒーゼリーの世界に入ることで、そんなことを感じました。使うコーヒー豆、ゼリーの食感、ゼリーを引き立たせる器。
じつはわたしは公表していませんが、無類のコーヒーゼリー好きです。ときどきスーパーで買ってきます。
コーヒーゼリーの想い出といえば、五島列島に住んでいた小学5,6年生のころ。いまは閉店となっていますが、当時町には「ナポリ」という喫茶店があり、コーヒーゼリーをつくっていました。
何度か父に連れて行ってもらい食べた記憶があります。ナポリの「コーヒーゼリーアラモード」がいまも忘れられません。小学生のわたしにはコーヒーは苦くてとても飲めないけど、ゼリーはすごく美味しくて美味しくて、大好物でした。
それから10年以上経ってから、久しぶりに五島へ行ったときにナポリがまだ営業してたときは嬉しかったですね。コーヒーゼリーアラモードも変わらず美味しかった。
角切りでコロンしたゼリーでアイスが乗ってたかなぁ。苦味はもう忘れちゃいました。最後に食べてからもう15年ぐらい経ちますからねぇ。
できることならもう一度あのコーヒーゼリーを食べたいですね。
コーヒーゼリーの時間を読んでいて、また新たなコーヒーゼリーと出会いたくなりました。5月も終わり、喫茶店にはコーヒーゼリーが登場するころでしょう。喫茶店を巡ってちょっと探してみようかな。
印象に残った本
シリーズとして出ている「鴨川食堂」。一番最初に出版された「鴨川食堂」が面白くて、ほかにもあると聞き、すぐに読みました。
鴨川食堂の娘が、依頼人の想い出の料理をヒアリングし、料理人の父親がそれを再現してつくるという話で1話完結。
毎回同じパターンなのですが、話ごとに人間ドラマがあって、読み入ってしまいます。読んでいてほろっと涙が出てくることもありますし、本をパタッと閉じて、自分の思い出と重ね合わせることもあります。美味しくもあり切なくもある小説。
鴨川食堂の料理人・鴨川流さんのつくる料理はさぞ美味しいんだろうなぁと、読みながら料理を想像してしまいます。
人間ドラマや料理の話だけではなく、わたしがもう一つこの本が好きな理由は、登場人物・鴨川流の語る言葉にも引かれるものがあるからです。著者・柏井さんの人間観・人生観がよくあらわれているんじゃないかと思いました。
本に出てくるこんな言葉好きですね。
食にA級もB級もありまへんけど、人間にも一流も三流もありまへん。みな同じです。
鴨川食堂いつものより
難しいことはよう分かりまへんけど、人生に失敗も成功もないように思います。飢えん程度にメシが食えて、人さんに迷惑もかけんと、厄年越えられたら、それで充分なんと違いますやろうか。
鴨川食堂いつものより
人生に遠回りも近道もありまへん。
鴨川食堂おまかせより
特別な食材使うやたら、秘伝のタレてなもんは、頭には残るかもしれへんけど、心には響きまへん。お客はんのために何ができるか、何をどうしたらお客はんの心に伝わるか。食いもん商売で一番大事なんはそこです。
鴨川食堂おまかせより
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