島根県松江市といえば日本三大菓子処のひとつ、また日本三大銘菓のある地域なんですよ。
その和菓子というのが「山川」で、今回紹介するのは風流堂の山川です。
お茶請けにぴったりの高級落雁といったらいいでしょうかね。寒梅粉、砂糖、塩を使ったシンプルだけど味わい深い菓子です。
過去に、日本三大銘菓の新潟県「越乃雪」、金沢「長正殿」を食べたので、山川でコンプリート!
ということで、風流堂やまかわを紹介していきます~。(どちらかといえば、山川のことを知らない人向けに書いています^^)
きょうの夜活は島根県松江市の「山川」。日本三大銘菓のひとつです。(ほかは新潟の越乃雪、石川の長生殿)
寒梅粉、砂糖、塩を使った落雁。濃い目のお茶と一緒に。
お茶をならっている友達に渡したくなる菓子。#松江市 #和菓子 pic.twitter.com/CNFRKs3ueL
— 嶋田コータロー (@SRokota) February 26, 2020
松江の山川は江戸時代からの銘菓
松江の銘菓として知られる山川の歴史をさかのぼれば江戸時代にまでいきます。
城下町として知られる松江は、江戸時代に茶人・松平治郷(不昧公)が藩主として治めたこともあって、さまざまな菓子が誕生しました。(7代藩主・松平治郷 1751~1818)
その一つが「山川」なんですね。見た目が紅白ですから、わたしはずっと、めでたい席に贈る菓子かなと思っていましたが、じつは違いました。(もちろん、そういう場に利用してもよいでしょう)
山川の由来は、松平治郷が詠んだ歌にあります。
散るは浮き散らぬは沈む紅葉ばの影は高尾の山川の水
この歌に山川が登場しまして、お菓子の山川の紅は紅葉を、白は川の流れを表現してあるそうです。
じつは山川は、明治時代の中期以降に風流堂2代目当主が復活させたもの。一時期はつくられていなかったんだとか。
現在では風流堂以外の菓子店でもつくられていて、松江を代表する銘菓となっています。(風流堂の創業は1890年、明治23年)
そんな由緒ある銘菓ですが、わたしのリサーチ感覚からすれば、比較的若い世代で「山川を知ってる!」「食べたことある!」という人は少ないのではないかと思っています。
もし「初めて知った・・・」「今度、島根旅行をする」そんな人はぜひ手に取ってもらいたいです。(個包装されたひと口サイズはないので買いにくいかもしれないが)
山川の食べ方
開封すると紅白の山川が並んでいます。自分で切り分けて食べる棹物タイプです。
裏返しにすると、すでに切れ目が入っています。このラインに沿ってナイフでカットしてもよし、手でちぎってもよし。
人によっては手でちぎったほうが側面が自然なかんじがしてよいという方もおられますね。
包丁などでカットすると、シュッとしたかんじになって、やわらかい雰囲気がなくなるからでしょう。(こういう話を妻にしていたら、別に雰囲気はどっちでもいいんじゃない?と突っ込まれた笑)
あとは和菓子に合う器に乗せて少しずつ食べていけばよいでしょう。(茶菓子なのでパクパクと何個も食べる子ども用のお菓子ではないかな)
山川の大きさはどのくらい?
カットしたものでこのぐらいのサイズ。
【食べた感想】しっとり、さらっと溶けてゆく落雁
一般的な落雁のようにポリッとした硬さはありません。もぎゅっとした食感ですが、やわらかさとしっとりさのある落雁。
口の中に含んでいると少しじゃりっとして、そのあとさらっと溶けていき、塩気も感じられ口当たりがよいです。
濃い目のお茶と一緒に、少しずつかじってよく味わって食べるのがおすすめ。
ほかのお菓子で表現するのも失礼かもしれませんが、どことなく兵庫県赤穂市の名物・塩味饅頭の生地に似ているなと思いました。(塩味饅頭にも寒梅粉や塩が使われている)
お土産にするなら誰に?
お知り合いにお茶を習っている人がおられたら、その方にお土産にするのはどうでしょう。また歴史のある銘菓や和菓子が好きな人へ贈ってもよいですね。
山川は日本を代表する歴史上の茶人が愛したお菓子で由緒がありますから、贈答用にするには申し分ないでしょう。
「日本三大銘菓のひとつだよ♪」とちょっとした豆知識を言えば珍しがってもらえそう。
一般的な落雁のように日持ちがしないので、お土産にするときは気をつけてくださいね。
「風流堂 山川」の原材料・日持ち・値段
【原材料】
- 砂糖、寒梅粉、食塩、紅花色素
【日持ち】
- 10日
【値段】
- 886円(税込)
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